住宅ローンの返済方法には、「元利均等返済」と「元金均等返済」の二つがあります。
多くの人が「元利均等返済」を利用していますが、契約者の経済状況やライフスタイルによっては、「元金均等返済」が適切である場合もあります。
本記事では、それぞれの返済方法の違いやメリット・デメリットについてご紹介します。
元利均等返済と元金均等返済の違いとは
元利均等返済とは、「借りた金額の総額(=元金と将来かかる利息の総額)を返済年数で割った金額を、月々返済する方法」です。
例えば、35年で3,000万円のローンを組んだ場合、3,000万円とそれにかかる利息を足した合計を35年かけて返済していくことになります。
金利が1.4%と仮定すると、毎月約9万円を35年間固定で支払っていきます。
それに対して、元金均等返済とは、「元金を均等に返済するもので、その返済残高に合わせて利息額が変動していく方法」です。
利息が高い返済当初は返済額も高くなりますが、10年20年と返済していくにつれ利息が少なくなり、返済額は減少します。
例えば3,000万円を金利1.4%、35年ローンで返済する場合、当初は約10万6,500円ずつ返済していき、10年ごとに1万円ずつ返済額が下がります。
31年目では月々の返済額は約7万6,500円まで下がります。
元利均等返済と元金均等返済のメリット・デメリット
返済総額を比較してみると、元金均等返済が約3737万円であるのに対し、元利均等返済は約3,797万円と、60万円もの違いが生じます。
それでは、「返済総額が少ない元金均等返済の方が良いか?」と言うと、一概にそうとも限りません。
借入金可能金額は、一番高い返済額を考慮して算出されるため、返済当初の返済額が高くなると、借入可能金額は下がります。
例えば、月10万円の返済で借りられる額は、元金均等返済では2,810万円ですが、元利均等返済では3,310万円となります。
借り入れできる総額に、500万円もの違いがあるということです。
元利均等返済では、最初から最後まで決まった金額を返済し続けるため、資金計画をしやすいと言われています。
しかし、子どもの進学などで将来お金がかかる方や、返済途中で定年を迎え貯金を切り崩しながら支払いを続ける予定の方は、先に多く返済した方が経済的に楽になります。
また、マイホーム購入後、住み替えの可能性がある場合も、元金均等返済が向いています。
出来るだけ多くの元金を返済しておくことで、売却時に担保割れを防ぐことができるからです。
まとめ
住宅ローンを組む時には、安易に元利均等返済を選ぶのではなく、自分の将来や資金計画まで視野に入れて、検討することをおすすめします。
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